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私が韓国音楽を初めて聴いたのは、高校3年生の4・5月くらいだった。
それ以前から外国で好きな国は韓国だった。
でも、それはただ民族衣装が好きだからいうだけで、あまり韓国のことを知らなかった。
そんなある日からなんとなく、私はケーブルテレビの音楽番組チャンネルでよるやっている韓国音楽チャート番組をよく録画して見るようになった。
しかし、最初はただ見ているだけだった。
言葉も分からない。(今もほとんど)
ほんとに何となく見ていた。
そんなある日、私は1位になった曲(3・4週は連続でなったと思う。)をみてから、韓国音楽に興味を持つようになった。
そのきっかけつくったアーティストの名は、イ・ジョンヒョン。
その曲のタイトルは、「あなた」(ノ)。
テクノ系で、彼女はエジプトを舞台にクレオパトラ(プリンセステンコーな感じだった。)の格好をしたり、指に小さなシンバルみたいなものをつけて踊っていた。
そしてこのビデオはさっきも少し出したが、連続で1位になっていた。
何周か続いたある日は、韓国のテレビバージョンをやっていた。
なんと、彼女は歌うときにマイクを持たないで、指輪をマイクがわりにして、
踊りながら歌っていた。
彼女を知ったことで、私はだいたい毎週見ていた。
でもそのころ、私は韓国のCDは日本では手に入らないとなぜか思いこんでいた。
そして、いつ頃だったかは忘れたが、私はその番組を見なくなった。
その後、2回くらいまた見たような気がするが、もうVJは日本語でやる男の人に変わっていて、
(私が見ていた頃は、最初と最後以外は全部韓国語でしたに字幕がでていた。)
特に興味を持つアーティストもおらず、また見るのをやめてしまった。
そして、あれは高校を卒業して、会社に入るまでの休みか、就職して初月給もらったころだったと思う。
私は、名古屋の近鉄パッセ内にあるタワーレコードにCDを買いに行った。
そして、私は「ワールドミュージック」のコーナーで韓国のCDを発見した。
もちろん、イ・ジョンヒョンのCDもあった。
そして次の月の給料日後、私は彼女のアルバム2枚とアメリカのCDを買った。(最近は、洋楽ではずっと韓国のCDばかり買ってます。)
そして聴いてみた。
ファーストアルバム(向こうでは1集という。)「Let's go to my star」はジャケットが宗教的な感じで、曲も最初聴いたときは妖しい感じだと思った。
でも何回か聴いてるうちにそれはなくなり、会社に通勤・帰宅するときもよく聴いていた。
ダンスビート・バラードらしきゆっくりした曲(ドラムンベースとはこれのことでしょうか?)・ヒップホップらしき曲が入っていて、普通 のポップスとかけ離れた作品だと思った。(1曲だけ、初めて番組を見たときに少しだけ流れた曲もあった。)
2集の「lee jung hyunU(あなた)」は、イントロのあと、いきなり爆弾を落とす音や軍隊が歩く音で始まる「Peace」(平和について訴えてる曲)、そして、「あなた」(2バージョン入っている)、彼女の怒りの感情こもったラップ曲「せいぜい元気でな」など、1集のこだわった感じとは違って、わりと普通 のポップスに近い、だけど爆走するようなところもある作品だった。
彼女はよくあるプロデュースされて歌っている歌手でないらしい。
デビュー当時から共同プロデュースという形で、最初のアルバムでは作詞・作曲を3曲やり、2集では、何曲か作詞をしている。
彼女は、もともとは15歳の時に映画女優としてデビューした。
その初作品「花びら」は、市民と軍隊が激突したという「光州事件」をテーマにした映画で、彼女は兄と母を事件でなくしてしまい、気が狂ってしまった少女を演じたらしい。
私も彼女のホームページで少しだけ見たのだが、彼女は兄だと思いこんでしまった中年の男にレイプされたり、(そのシーンで彼女はなぜかずっと笑いつづけていた。)電車の窓に割れるほど頭をぶつけたりするというすさまじい役を演じていた。
まるの別人のように、今の彼女とは全然違っていた。
彼女は1999年にデビューし、今紹介した2枚のアルバムはたて続けに大ヒットしたらしい。(韓国では、アルバムを出して、それから何曲かシングル曲として歌うので、シングルCDというのは基本的に出ないそうです。)
彼女は、昨年は映画、今年はドラマに出演するなど、歌手活動の他に女優活動も行った。
しかし、最近出た3集「Magic to go to my star」で、ある決断を出した。
「私の一番やりたいことは音楽」
彼女のインタビューを見ていて思ったことだけれども、きっとそうだと思う。
今回のアルバムは、、彼女本人がプロデューサーを務めていて、まさに彼女が今までつくりたかったものをつくったといっても過言ではないと思う。
自信作、それはこういう作品のためにある言葉かもしれないと思う。
マジックショー的な始まりと終わり、ロリータ声の曲、普通のポップスの曲、いつもの彼女らしさを表すようなダンスビートの曲、彼女のお姉さんが作詞・作曲したというバラードなどこれがイ・ジョンヒョン作品という仕上がりになっている。
イ・ジョンヒョン、彼女はやっと自分っていうものをもてたのかもしれない。


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