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第6回・「天狗の葉団扇」(2006.12月撮影)



 八手というと、じめじめした日陰に植えてある観葉植物、というイメージだろうか。我が家でも、トイレの前の中庭に植えてある。わたしが子供の頃から存在しているので、もう半世紀ぐらいは生育している勘定になる。剪定もほとんどしないので、二階建ての家屋を越えようかという背丈になっている。この八手が、晩秋から初冬にかけて、可憐な花を咲かせるのである。花の少ない時期なので、昆虫たちには大人気だ。大型の蜂もぶんぶん飛び回って、蜜を集めている。
  八手は別名、天狗の葉団扇と呼ばれている。あの天狗が手にしている団扇のことだ。遠目から見ると、この花、雅楽で使う鈴によく
似ている。なんだか、霊験あらたかな植物に思えてきた。花言葉は「分別 」、思慮深いので、日陰の花にはならない!?