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第10回・「永遠(とわ)に……」(2006.5月撮影)


 四国の海岸沿いの道を車で流していたときに、気まぐれで立ち寄った寺院での一枚。参道の途中にある小さなお堂に、古い人形がたくさん置かれていた。たぶん、捨てられた人形たちを供養するためのお堂なのだと思う。
 薄暗い堂内で、このカップルの人形だけが威風堂々と鎮座していた。どんな境遇になろうとも、ふたりが一緒ならば大丈夫、そんな強い思いが伝わってくるようだ。正直、妖気のようなものを感じてしまったのだが、 それは人間のエゴなのだと、あらためてこの写真を見て、そう思う。たおやかな表情をしているではないか。

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