エッセイ部門 ( No.1 ) |
- 日時: 2003/06/21 12:00
- 名前: 赤川仁洋 <touzin@sannet.ne.jp>
- 今月号は投稿作品が多いので、部門別に簡単な感想を書かせていただきます。
まずはエッセイ部門から。敬称は略させていただきます。
「ミストルームにて」条 文多 わたしも旅行では健康ランドやサウナをよく利用するのですが、幸いなことに、男から声をかけられたことはありません。しかし、この作品に出てくるホモの男性、妙に諦めがいいというか、不思議なキャラクターですよね。主人公のとまどいも含めて、ワンシーンをうまく切り取っていると思いました。最後の一行がよく効いています。
「桜の木の話」守山 若訥 最初はコラムとして掲載しようかと考えたほどの小品ですが、桜の木の妖しさが、よく書かれていると思いました。作中作である桜の木の伝説、どこかの昔話だとしても、まったく違和感がありません。
「蜘蛛」浅海 深 これは、正直、驚きました。レベルの高い異色作です。蜘蛛との交流がこれほど情感たっぷりに描かれたエッセイは、他にはないでしょうね。他のサイトで見つけたら、「ネットエッセイ館」への転載をお願いしていたと思います。
「マイ・ベスト・ブック」高瀬 年揮 「文華」で常時、募集している課題エッセイの中のテーマです。これは、あらためてコメントする必要はないでしょうね。書評は、読者がその紹介文を読んで、その作品が読みたくなったら成功です。その点では、水準をクリアしています。わたしも、船戸与一さんの作品は好きですよ。
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Re: 全体の感想(2003.6月号) ( No.2 ) |
- 日時: 2003/06/21 08:38
- 名前: 唯野ミホ <mipo330@k5.dion.ne.jp>
- 参照: http://www,h4.dion.ne.jp/~tadano/
- 初めて書き込みさせていただきます。
スレッドの立っていない作品の感想はこちらということですが、しおさんの「男のおしっこ学」、とっても面白かったです。
たかがおしっこ、本当に日常の些細な事なのに、作者の切り口がころころ変わるから、話が新鮮。(女だからでしょうか?) ノリの良い語りと、合間のお父さんやお母さんのコメントも絶妙。
他人を笑わす話を書くのは結構難しいですが、これは2回読んで2回とも笑わずにはいれませんでした。
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唯野ミホさま ( No.3 ) |
- 日時: 2003/06/21 11:59
- 名前: 赤川仁洋 <touzin@sannet.ne.jp>
- 自分が思ったことと同じような感想を読むと、紹介させてもらってよかったと、ホッとします。
ありがとうございました。
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Re: 全体の感想(2003.6月号) ( No.4 ) |
- 日時: 2003/06/21 20:03
- 名前: 中里 奈央
- 参照: http://laguz.gaiax.com/home/kamemama
- 浅海 深さんの『蜘蛛』について
素晴らしいです。感動して泣いてしまいました。 私は動物が大好きで、今はカメを飼っていますが、どんな動物でもこちらが謙虚な気持ちで敬意を抱いて接すれば、気持ちが通じ合うと信じています。 でも、さすがに蜘蛛とは気持ちが通じ合ったことはありません。 人間の勝手な解釈や思い込みなどではなく、この蜘蛛は本当に浅海さんを信頼し、対等な存在として認めていたのだと思います。 文章の表現も簡潔で解り易く、文句のつけようのない、とても良いエッセイだと思いました。
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中里 奈央さま ( No.5 ) |
- 日時: 2003/06/22 04:29
- 名前: 赤川仁洋 <touzin@sannet.ne.jp>
- ああ、よくわかります。
しかし、やっぱりカメを飼われていたんですね。 納得です
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掌編&短編部門 ( No.6 ) |
- 日時: 2003/06/23 22:56
- 名前: 赤川仁洋 <touzin@sannet.ne.jp>
- いつものように、敬称は略させていただきます。
「整理法」 蒼井 上鷹 エンディングまでのつなぎをうまくふくらませて、小粋な小品に仕上げています。エピソードの入れ方がうまいと思いました。最近の蒼井さんの描写力には、安定感があります。小説には、考える力と書く力が必要ですが、書く力(体力)はスポーツと一緒で、常に書いていないと身に付きません。
「格好いい父親」かば 今回も、待ち味が出ています。子供の前では誰でも、いいところを見せたいですからね。鉄棒を前にしたときの父親の困った表情が目に浮かぶようです。最後の描写は、ちょっとくどいかなとわたしは思ったのですが……。
「恋」 唯野 ミホ ありうる話ですよね。ネットの怖さや危うさを実感しました。誰しも、加害者にも被害者にもなりうるわけで、そうした人間の両面性がよく描かれています。ただ、題材的に類例が多いために、もう一つ何かを……、欲張りすぎでしょうか?
「HONEY」 ナイトクローラー ラブコメの定番ともいうべきシチュエイションですが、おもしろく読ませてしまうのは作者の力量でしょうね。会話も工夫されていて、主人公のキャラが活きています。ただ、定番だけに、もっと新鮮な切り口を見せてほしかった……、とは、活字ジャンキーのおっさんの独り言です。
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Re: 全体の感想(2003.6月号) ( No.7 ) |
- 日時: 2003/06/24 00:02
- 名前: ナイトクローラー <hzu01553@nifty.com>
- 参照: http://homepage3.nifty.com/YAMINABE/
- 赤川仁洋様
ご感想いただきましてありがとうございます。
今回はアメリカのシットコムのように、「ここで観客の笑い声が聴こえるんじゃぁ!」というノリで書きました。 ……今考えると、かなり独善的かつ危ない人になって書いてたような気がします。
「安心して読めるように」という目標と、「いつもオチが面白いです」と言われるのが悔しかったので(笑)、ああいう構成にしたのですが、確かに定番な展開ですね。
次にこのテーマに挑戦する時は、安心して笑えて、なおかつ斬新な展開(どんな話だ、それは)を目指したいと思います。
ありがとうございました。
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Re: 全体の感想(2003.6月号) ( No.8 ) |
- 日時: 2003/06/24 10:02
- 名前: かば <kaba@jsdi.or.jp>
- 参照: http://www.jsdi.or.jp/~kaba/
- 赤川仁洋さま
感想ありがとうございます。 個別のスレッドも立てさせてもらいましたが、こういう掲示板の方が書き込みやすくて良いですね。
最後の描写についての私の考えはまだ変わらないのですけど、他の方からもぜひ感想をいただきたいと思います。
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Re: 全体の感想(2003.6月号) ( No.9 ) |
- 日時: 2003/06/24 22:24
- 名前: 射谷友里 <toratugumi@nifty.com>
- ナイトクローラーさんの「HONEY」拝読致しました。
安心して笑えました。 でも、この執着にもにた愛情(?)は怖いですね。 冒頭の部分から、どんな殺人劇が……と思ったので以外なラストでした。 『エースの座死守』という選択はあまりしたくないですねぇ。 わたしが女性だからでしょうか……。
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Re: 全体の感想(2003.6月号) ( No.10 ) |
- 日時: 2003/06/24 23:22
- 名前: ナイトクローラー <hzu01553@nifty.com>
- 参照: http://homepage3.nifty.com/YAMINABE/
- 射谷友里様
ご感想、ありがとうございます。
>でも、この執着にもにた愛情(?)は怖いですね。
今回の話は、大昔書いたものの焼き直しなんです。 その時は、あの主人公がヒロインに延々ストーカーするという、愛憎ドロドロなお話でした。 だから、「執着にもにた愛情」はその時の名残なのかもしれません(笑)。
>『エースの座死守』という選択はあまりしたくないですねぇ。 わたしが女性だからでしょうか……。
男性も同じですよ、きっと
安心して笑っていただけて何よりです。 ありがとうございました。
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