短編&エッセイの感想 ( No.11 ) |
- 日時: 2003/10/23 01:28
- 名前: 赤川仁洋 <touzin@sannet.ne.jp>
- モデムの調子がおかしくて、しばらくネットにアクセスできない状態が続いていたのですが、どうもイー・アクセスの設備障害だったようですね。
あれこれと原因を調べていた時間を返して欲しい
では、感想の第二弾です。
「どうして彼女を殺すのかしら?」ナイトクローラー
見え見えの結末をちらつかせながら、最後でそれをひっくり返してみせた手腕は鮮やか。疑問を残したままのエンディングも、納得です。ただ、途中の電話でのやり取りが平凡だという印象を持ちました。疑問や不可解さをパワーアップさせるようなエピソードが欲しかったですね。
「ラストダンス」シオコ
心理描写やセリフが生々しくて、とくに車中での夫婦喧嘩のシーンは迫力がありました。ただ、夫婦喧嘩は犬も食わないと言われるように、後味は今ひとつ。サスペンスとして、ダンスという素材がもっとストーリーの中で活かされていれば、印象も違ってきたのでしょうが……。
「アンドロギュヌスの夢」大暗室
力作ですね。とくに、作中に出てくる映画の描写には驚きました。まるで実在しているようです。その映画がまた、実に魅力的に書かれています。この横糸(エピソード)に、記者と小木ヒロミの関係を縦糸として絡めれば、もっと重厚な作品が誕生したのではないでしょうか。
「酒呑童子」亜木 冬彦
春子と雑賀の関わりをもう少し書き込むべきだったと思っています。郷里での知り合いにしようかとも考えたのですが、あまりに都合が良すぎますからね。今後の課題にさせていただきます。
「卒業するの?」条 文多
自分の卒業時のことを考えてしまいました。やはり、周囲の友達の就職が決まっていくと、気持があせるものです。読んでいて、大丈夫なのかな、と心配になってしまいましたが、それはわたしが年を重ねたせいかもしれません。
「プロレスこそ最強の格闘技」高瀬 年揮
プロレスはショーなのか格闘技なのか、それこそ激しいバトル(論争)になりそうですが、その論議の上からのプロレス論には説得力があります。しかし、昔ながらのファンにとっては、プロレスラーは強くあってほしいものです。
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かばさま ( No.12 ) |
- 日時: 2003/10/23 01:47
- 名前: 赤川仁洋 <touzin@sannet.ne.jp>
- 「やんわりと拒否」、わたしも違和感なく読んでしまったのですが、指摘されてみると、そういう見方もできますね。
「拒否」を広辞苑でひくと、「要求・希望などを承諾せず、はねつけること。拒絶」と書いてあります。これだと、かなりきつい否定という意味になります。 ぺんさんが書かれているように、「やんわりと断った」ぐらいの表現の方がいいのかもしれません。
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Re: 全体の感想(2003.10月号) ( No.13 ) |
- 日時: 2003/10/23 02:53
- 名前: pps <pps@jcom.home.ne.jp>
- ぺんさん、拙作への感想ありがとうございます。
まったく私にはもったいないようなお言葉です……ありがとうございます。 「ある場所に立ったとき――」というのはなんだか深みのある感想ですね? 考えさせられます。 「一緒に書きましょう」でいいのだと思います。
赤川さん、拙作への感想ありがとうございました。 少し自信がつきました。私は創作に手をつけ始めて丁度一年くらいになるのですが、いまようやく自分の方向性が掴めてきたような気がしています。焦らず頑張っていきたいと思っています。
かばさん、どうもです。 「矛盾」という言い方がちょっと違ったかな(^^;? なぜそう感じたのかを細かく書こうかとも考えたのですが、文がかなり長くなってしまいそうな気がしたので矛盾という言葉でまとめてしまいました。
個人によって多少の感じ方の違いはあるかもしれませんが、やはり「拒否」という言葉は「はっきり」というニュアンスを含んでいると思います。日本人としての性質も関与しているのでしょうか? 私たちは普段、「断る」ことはときどきあったとしても「拒否」まですることはあまりないと思います。とくに今回の作品中のようなケースの場合、仲の良い祖父とその孫という間柄で、状況も至って家庭的な雰囲気のはずですから、拒否という言葉は形式的なニュアンスが強すぎて場面にそぐわない言葉ではないでしょうか。ここは「やんわりとこういった。」などとして、断ったということを言葉にしてしまわないで、祖父は孫の意に添わないのだということを談話のなかでさりげなく表現するのが良いと思います。
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Re: 全体の感想(2003.10月号) ( No.14 ) |
- 日時: 2003/10/23 04:07
- 名前: pps <pps@jcom.home.ne.jp>
- ぺんさんへ
課題作品のなかにぺんさんの作品があったので読ませていただきました。
これはまた、なんとも不思議な余韻をひく作品ですねぇ(^^ 以前の天ぷらを題材にした作品と雰囲気がよく似ていますね。 主人公の病室における生活風景(一人のときの場面など)のシーンがどこかに欲しいなと感じました。 文章がだいぶ飛んでいるように見受けられるのが気になったでしょうか。書かれていることがよく分からなくて、ん?、となってしまう個所がけっこうあったように思います。ほんの少し気をつけて書くとか、落ち着いて読み返してみるとかするだけで全然違ってくると思います。
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ご意見ありがとうございます ( No.15 ) |
- 日時: 2003/10/23 09:31
- 名前: かば <kaba@jsdi.or.jp>
- 参照: http://www.jsdi.or.jp/~kaba/
- ぺんさま、赤川さま、ppsさま
素早くご意見を聞かせてくださってありがとうございます。 「よく考えれば変かもしれないけど、それほど気にならなかった」 というご意見を聞くことができて安心しました。
「やんわりと拒否」は「やんわりと断った」より口にしたときに言いやすいので 選んだ言葉なのですが、今思い直すと「やんわりと言った」にした方が良かったかもしれません。 今後は口にしたときの言いやすさだけでなく、言葉の意味にももっと気を付けて制作したいです。
最後に、赤川さまの「匂いも加えたらどうか」というご意見。 私は思い付きもしませんでしたが、とても良いご意見だと思います。 「静かな楽しみ」は私の大きな主題の一つなので、ご意見やご感想を基にしてぜひ再制作したいです。
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Re: 全体の感想(2003.10月号) ( No.16 ) |
- 日時: 2003/10/23 19:46
- 名前: ぺん
- ppsさん、肌寒い夜明け前に、私の作品など読んで頂いてすみません。そうそう、そうなんです。私の欠点。よく飛んじゃうんですよね。読み返しても、なかなか気づかないみたいで(笑
改めて欠点を直視できました。 丁寧な感想をどうもありがとうございます。
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Re: 全体の感想(2003.10月号) ( No.17 ) |
- 日時: 2003/10/23 22:58
- 名前: iuaoiio
- penさん、こんばんは。iuaoiioです。
読んでいただき、ありがとうございます。返礼としてpenさんの課題作品を読みました。 うん、プロットがしっかりあるなぁと感じさせる作品でした。 階を上るエレベーターを子、父、祖父という人生の過程に重ね合わせたわけですね。 で、人生の最後には死があると。いや、天国という階があると。 けれどもそれは地上のエレベーターのように好きなときに降りて行くことが出来るものではない。上がったら上がったきり。この諦念に対比させられるのが義也のエレベーター嫌いの克服でしょうか。 それは成長というエレベーターでもありまた、生者のみが許された変わること・変えることが出来るという可能性でしょう。 その生者の可能性のために、死者となりつつある祖父は自らの諦念を差し出す。
>じいちゃん死んだらな、高い高い空の方に行ってしまうと思うんだ。べらぼうに高いから階段がついてない。でも、エレベーターがあるらしいぞ。乗ったらカミサマが引っ張り上げてくれるんだそうな。わっはっはっ、愉快じゃろう。義也、エレベーターに乗れるようになったら、一度じいちゃんに会いに来てくれんか。
生者への素敵な語りかけであり、素敵な死の受け入れ方だと思いました。
ところでppsさんがおっしゃるように「飛んだ」ような印象は僕も持ちました。しかしどの段落も不必要なものはなかったとも思います。これは単に文章の繋げ方の問題なのでしょう。語り方の問題なのだと思うのです。 一番、大きいのはこの作品の現在と回想を行き来する構造にあるでしょう。回想を回想として区切る意識が少し弱いと思いました。例えば、
>小さい頃は妻がだっこして乗っていたような記憶があるが、3才になってからは妻の手を振りきって、閉まりそうになるドアの隙間を抜けて降りてしまうのだった。妻が機転を効かせて次の階で下り、義也を捜しに行った。義也は1階にはいなかった。ひたすら上へと階段を上っていたのを、妻が後から追いかけたという。
の中の「妻が機転を効かせて次の階で下り、義也を捜しに行った」を「妻が機転を効かせて次の階で下り、義也を捜しに行ったこともある」と変えただけでも過去の一出来事という印象がハッキリすると思います。これは動詞の過去形は動作の完了形としても捉えられることから来ているのではないでしょうか。
あともう一つ、主人公の現在の状況への言及も欲しかったです。
>ああ、もう一度自分の足で、せめてエレベーターに乗ってみたい。
とあるので、もしやベッドに横たわってるのではと想像してしまいました。点滴しながらの歩行程度だろうと最後まで読み終えて思ったのですが、そこ辺りを早めに示してくれると読みやすかったと思います。
以上
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「猫の井戸」の感想 ( No.18 ) |
- 日時: 2003/10/24 08:39
- 名前: かば <kaba@jsdi.or.jp>
- 参照: http://www.jsdi.or.jp/~kaba/
- ppsさま
「猫の井戸」を読ませていただきました。 最初、段落が少ないかな、という気がしましたが、読み始めてみると全然気になりませんでした。 会話を抜きにした文章で面白かったと思います。
ただ、女の子がどうなったのか、「不思議な匂い」とは何なのか、 「井戸のある隅っことは反対側の隅っこ」には何があるのか、もう少し説明してくれた方が 良かったように思います。
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Re: 全体の感想(2003.10月号) ( No.19 ) |
- 日時: 2003/10/25 14:06
- 名前: ぺん
- iuaoiioさん、こんにちは。
読んで頂いてわざわざ感想まで頂きありがとうございます。 文章の繋げかたや言葉の使い方ひとつで、実に印象が変わってくるのですね。iuaoiioさんであれば分かり切った事を丁寧に教えてもらって、嬉しいです。気をつけて読み返すようにします。 ありがとうございました。
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Re: 全体の感想(2003.10月号) ( No.20 ) |
- 日時: 2003/10/26 07:59
- 名前: pps <pps@jcom.home.ne.jp>
- かばさんへ
おおっ、読んでいただけましたか(^^ 感想ありがとうございます。
>最初、段落が少ないかな、という気がしましたが、読み始めてみると全然気になりませんでした。
そうでしたかっ?、少し安心しました。 先月はそのような話が交わされていたのでちょっと気になっていました。
私は段落や空行の利用は有限であるような感じがするほうなので 出し惜しみしたり躊躇したりしてしまいます。
>ただ、女の子がどうなったのか、「不思議な匂い」とは何なのか、 >「井戸のある隅っことは反対側の隅っこ」には何があるのか、もう少し説明してくれた方が良かったように思います。
どこまではっきりと書いたらよいのか――今回はこれでとても悩みました。 私自身もよく分からないことを書いていたりしていたので尚更でした。 「反対側の隅っこ」はまぎれもなくこの作品の粗です。これは結局活かすことができませんでした……。
ありがとうございました、精進いたします。
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